中学受験算数学習法

入試問題で算数の実戦力を鍛える

どんなテキストで実戦力を鍛えるか?

基本パターンができるという自信がついたら、今度は入試問題で実戦的な練習をしていくのがいいでしょう。

「でる順」や「近畿の中学入試」「応用自在問題集 算数 」など、練習用の教材は多数市販されています。

内容やレベルを考えて、やっていくのがいいでしょう。

まだまだ自信がないという人は、先に書いた「ベストチェック」のような、量が少なめで、内容的にも難しくない問題集を繰り返しやって、土台を盤石にしておくといいですね。

この作業は、できれば、5年が終わるまでに終えてほしいと思います。(自信がないという人でも、6年になったら実戦練習に移るつもりで準備してください。)

大手進学塾に通っていれば、通常の授業を受けているだけでは、実践的な練習が不足します。

かと言って、塾の勧める特訓授業を受講しても自分のレベルに合っていないと、空回りしたり、内容がものたりなかったりと、あまり役に立たないことも多くあります。それに、何といっても時間がもったいないですね。

ですから、自分に最も合った実践的な練習内容を計画的に進めていくことをお勧めします。

(塾の特訓授業は必ず受けないといけないというわけではないですし、何といっても受験するのは本人です。自分に最適な勉強を勧めてください。)

算数的思考力も鍛えていこう

もう一つ、入試問題にはパターンになじまない問題も多く出題されます。

これに対応するためには、5年後半か6年初めから、少しずつこういった問題になじんでいきましょう。

毎週1~3問、1問当たり10分~15分時間をかけてできるだけじっくり考えましょう。

その際、与えられた条件を整理する意味で、ノートに「書き出し」「図式化」をしながら考えていくことが大切です。考える練習としても重要ですから、ぜひやってみてほしいと思います。

東京出版の「中学への算数」の「日々の演習」は、内容的にはかなり高度ですが、実戦力と思考力を鍛えるうえでは優れた教材です。じっくり考え、ひとつひとつを丁寧にこなすことで、応用力も育まれていきます。

こういった問題は量をこなすのではなく、たとえば1週間に3~4問というふうに計画を立て、やっていくのがいいですね。解説をひとつひとつ理解しながら読み進めてもいいと思います。

進学塾に通っている場合の対応

さて、進学塾に通っている場合は、話が違ってきます。

それぞれの塾によって、使用するテキストは様々です。

ですが、押さえないといけない重要事項、ポイントは変わりませんし、おそらく、どの塾のテキストを使用しても、最重点項目はハッキリしているはずです。

塾使用教材のうち、たとえば、5年までなら、例題や練習問題などの基本事項が確実にできるようにしておくことが必要です。といっても、5年終了時点で、押さえておかないといけないポイントは、ほぼそのままで受験に必要な事項は網羅しているのが普通ですから、量もハンパではありません。

これを、苦手なところからでいいので(苦手なところは、公開模試でいつも点が取れていないところ、復習テストの成績が特に悪いところを見ていけばわかりますね)、こつこつ計画的にこなしていきましょう。

そして、6年開始時には一通りのポイントはマスターしておきましょう。

できれば、レベルに応じて、塾教材のBレベル、Cレベルの問題でも復習しておくといいと思います。

間違っても、あれやこれやと手を出し過ぎない

このとき注意したいのは、焦ってあれやこれやと次々に新しい問題に手を出さないことです。

(特に、算数が苦手な人は、これをやってしまうと、大混乱しかねません。)

塾に通っている場合は、塾で使ったテキスト、復習テストをじっくりやり直すことをお勧めします。

また、塾に通っていない場合は、一つのテキストを信頼し、徹底的にこなしていくのがいいでしょう。

そして、自信がついたら次のステップに進んでいきましょう。

東京出版「中学への算数」で最難関校へ

ある程度自信もあって余裕もあるという人は、5年の後半ぐらいから、先に挙げた東京出版の「中学への算数」に取り組んでいくのもいいと思います。

最難関校に向かうには、非常に優れた教材ですから、じっくりと取り組んでみたいですね。

また、内容が高度になってくるので、親が説明するといったことが難しくなります。ですから、この実戦力要請に関しては、プロの家庭教師に任せるというのもいいと思います。特に経験豊かな講師の場合、その子にとって何が最適化、こなしていく問題のレベルも考えて指導してくれますし、目標校に向かって、必要なことを状況を考えつつ進めていってくれます。

東京近郊にお住まいなら、下に挙げた「一橋セイシン会」の家庭教師を考えてみるのもいいですね。